2014年9月13日「てつがくカフェ@せんだい×とうきょう」第4回(報告)

9月13日(土)午後2時より、4回目の「てつがくカフェ@せんだい×とうきょう」を開催しました。
この日のテーマは「震災を語る資格」。
前回テーマ「震災を語る時のズレを問う」を話し合うなかで、出てきた観点を引き継ぐような形で、今回のテーマが編み出されました。

まず、本テーマに関する感想や意見などを参加者に問うと、
「震災に語る時」は、一体自分が語ってもよいのかどうか、語ってもよいと思う一方で、条件のようなものがあるのかなど、「誰と」「何を」「どう」語るのか、様々な方面からの意見が出てきました。そこでは具体的に「語りべ」の存在を挙げて、ヒロシマやナガサキの場合と比較するような場面も展開されました。
そこで、対話を整理するために「語る」ことの定義づけを一旦行うことが提案されました。
つまり、この場で「語る」と言った場合には、「個人」(他人ではない自分)の感想や思い、気持ち、実体験などを「ことば」で「伝える」「表現する」行為を指し、単なる情報や客観的事実の伝達は含まないということにしました。

そのうえで、問いを立てるための「キーワード」を列挙、それらを使いながら皆で話し合いたい「問い」を立てました。
複数の問いを整理すると「語り」に関するものと「資格」に関するものに分けられたのですが、皆が取り上げることの多かった「なぜ、震災を語る資格が問われるのか」に絞って、答えを見出すことにしました。

その答えとしては「同じ経験をしていないと共感できない」
「現地の反発がありながらも、コミュニケーションをしたいという気持ちがあるから」
「立場を明確にする必要性がある」
「震災という出来事は、あまりに大きな辛い出来事だから」
などが挙げられましたが、ここで、終了時間となりました。

全体はスタッフをいれて15名程度でした。今回は初参加者も多めでしたが、活発な対話が行われ、終了後は前回同様、お茶をしながら、次回のテーマなど皆で検討しました。


また、今回の会場は、木目を使った版画ギャラリー、または工房のイメージとなっており、アートの自由な表現に、対話をうながされるようなてつがくカフェとなりました。